江戸前、すなわち東京湾を臨む豊洲市場。その玄関口に位置する当施設は、江戸の町並みを想起させる木造の「食楽棟」と、その先につながる和モダンデザインの「温浴棟」からなる複合施設である。相反する伝統と革新が引き立て合う、そんな施設のあり方にふさわしい表現を求め、日本古来のおもてなしの心を表現するネクスト和モダンデザインとして設えることに挑戦した。
内外装ともにふんだんに取り入れた東京多摩産の杉材と鈍色に光る瓦とが昼夜に織りなす陰翳の対比を施設のマテリアルコンセプトと設定し、様々な素材や構成要素に置き換えながらも、内装材料・照明器具・家具に至るまで、施設全体において繰り返し用い再構成した。
■Part
空間デザイン
■Client
万葉倶楽部
■Director
Shuhei Yamada
■Designer
Oichiro Yatsu
■Photo
Kozo Takayama